2009年03月08日

仮面

仮面は歴史的にもフェティッシュな
ツールとして用いられていたようです。

17〜18世紀のヨーロッパ大陸の全土の宮廷でヴェネツィア式仮面舞踏会は人気となっていた。あまりに人気を博しすぎたため、仮面舞踏会は風紀を乱す元凶とされ禁止令も出された例もある。
18世紀のイギリス、および北アメリカ植民地においても、仮面舞踏会は大流行した。しかし、仮面舞踏会やこれを紹介したハイデガーに対して、道徳や倫理を麻痺させるという厳しい非難が各界から浴びせられ反対運動も起こった。
Venice_58_by_frtosi.jpg

風紀を乱すだとか、道徳や倫理を麻痺させるという言葉の裏を読めば、
つまり仮面舞踏会の裏で起こっていたのは乱交という事態なのです。
ただし、カーニバル自体が乱交を引き起こしやすい性質を
もっているので、仮面だけが要因ではないでしょう。
社会的動物である人間は理性によって本能を抑制し、
外向性至上主義に陥って過適応になり、神経症を引き起こす危険性をもっています。
そんな危機に晒された人間も、仮面を被ることによって、
社会性や理性の緊張から逃れて、本能に立ち返ることができるのです。
 
また、三島由紀夫の「美しい星」に登場する能楽師の青年が、
能面を被ると顔と面の間のわずかな間隙に宇宙が広がる、
というようなことを述べているシーンがあります。
自我を失うことで主体を肥大化させ宇宙と同化するような感覚を
表しているのかもしれません。

The_mask__Venice_by_laether_mad.jpg

仮面を被った異性に思い入れをもつ人が、
どんなところにエロティシズムを感じているのかをまとめてみます。

・対象に自己を投影することによって上述のような解放感を得る。
・人間は共感する生き物なので、仮面を被った相手の本能に共感して高揚する。
・隠れた部位を脳内で補完することで対象を実際以上に美しいものあるいは性的なものとして見ることができる。

このようなことが挙げられるでしょうか。
「○○フェチ」と言っても個々に微妙に感性の差異があって
一括りにはできないことは注意しなければなりません。


稀有な仮面アーティスト
仮面作家 柴田景子
Keiko Shibata.jpg

posted by creepy at 04:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 性科学・フェティシズム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/115306649

この記事へのトラックバック